12月4日(日)社員として働く・広告代理店時代・・・(つづき)

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大阪でのスタートは順調に滑り出していった。結構な人気ですぐにでも第二号店をということになり、神戸の大丸百貨店の一回に全く同じスタイルの店舗を出すことになった。12月に入っていた。来年を控えて三つの問題、いや四つの問題がぼくを悩ましていた。一つ目はA&Wの二号店オープンの準備であり、これはもはや悩みというよりは楽しみであってなんの苦労もなく準備を進めればいいだけの話ではあったが、その準備の合間にそれでも問題が起きるもので、例えばこんなことがあった。神戸店に展開する第二号店の店舗の顔に当たる部分には大丸百貨店のマーク(丸に大の字)が入れられることになっていたのであったが、準備のために来日していたA&Wの副社長がそのマークの横にA&Wのロゴマークを並列で入れるよう要求してきたのである。これは大丸側の了承を得なければ実現しない問題で、由緒ある百貨店がおいそれと容認するような問題ではないと思われた。SZはそれは出来ないと、副社長の提案を拒否したが副社長な納得せずぜひ入れろという。SZは真っ赤になって怒り出した。口角泡を飛ばして大激論となった。副社長はそんな場面には何回も出会っているようで、顔色一つ変えずにSZを落ち着かせ、ダメモトで交渉してみようという。そうまでいわれてみればSZもそれ以上はいうべき言葉もなく、明くる日の朝みんなで店長を尋ねたのであった。話を聞いた店長は、結構ですよ、とすんなりわれわれの要求をのんでくれて大丸のマークとA&Wのマークが並列で掲げられることになった。副社長はそのことについて何も言わず、SZはSZでしきりに首を振りながら、いうてみるもんやね、とこちらも大人の対応でことなきを得たが、その間側にいてぼくは両者が仲違いせず旨く事が運びよう結構気を使ったのであった。12月にしては真冬並みの日が暫く続いたあとの快晴の日に神戸店は無事滑り出し、順調にお客様から支持されていったからこれも一件落着であった。もう一つの問題は第八営業部の在り方についての問題であった。K社の新しい方向性としておぼろげながらAEシステムを導入した部に育てようという思いはA&Wと取り組むことによってぼんやりとしたイメージではあったがぼくの頭の中に育ち始めていた。育ち始めてはいたがそれをどのようにシステム化すればよいのか、ということになると明確な方法論が浮かんでこない。あるいはこの問題がぼくの心と頭を一番悩ましていたのかも知れない。その上Fからは一年が過ぎようとしているからもうはっきりせよとぼくの決心を促してくる。加えて大阪支社のYが会社を辞めたいと言い出した。これらの問題が絡み合ってぼくを悩ませていたのであった。(つづく)
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